波動を上げる②棚倉「山本不動尊」
全国的に緊急事態宣言が解除された5月の最後の日、福島県の県南、棚倉町にある東北三十六不動尊霊場の一つ、山本不動尊に行ってきました。809年、弘法大師が開創された寺院といわれています。渓流を眼下に50mの巨岩の洞窟に不動明王が安置された世にも稀な霊場です。参道には、アヤメやミズバショウとともに、一面の苔が、その霊場入口たる光景をつくっていました。
参道をしばらく歩くと本堂が参拝者を迎えます。参道を一歩一歩進んでいくと、澄んだ空気に時より差し込む光の束が小さな波をつくっていました。どんな神社も仏閣も、訪れる人の心を癒し穏やかにしてくれますが、ここ山本不動尊は、その中でも特にその感覚が強く感じるところです。
本堂を過ぎると朱色に塗られたアーチの橋があります。この橋の手前からはさらに空気感が変わります。そして、橋を渡ると130段の石段が目の前に高くそびえ立ちます。かなり急こう配に作られた石段で、一つ一つの石段も小さく、歩くのに難儀しますが、今までこの石段で怪我をした人は一人もいないということです。冬の時期は凍りつくこともあるということですので不思議です。
通常ですと、観光バスなども来る霊場ですので人も多いですが、参拝した日はコロナの影響もあり人も少なく、ゆっくりと参拝することができました。
あああああ